男女の方向音痴の割合は、調査によって異なりますが、一般的に女性の方が高くなっています。
日本自動車連盟(JAF)が2019年に会員を対象に行ったアンケート調査によると、自らを「方向音痴だと思う」と「その(方向音痴の)傾向がある」を合わせた割合は、女性で約40%、男性で約30%でした。
男女をあわせた割合は約35%になります。
つまり、5人のうち2人くらいは方向音痴の可能性があると考えられます。
また、他の研究では、女性は男性に比べて、方位推定と距離推定が苦手な傾向が強かったり、空間認知能力が優れている傾向が強いことが判明しています。
これらの研究結果から、女性は男性に比べて、方向感覚が悪い傾向があることがわかっています。
しかし、なぜ方向音痴は女性の方が多いのでしょうか?
今回は、方向音痴に女性が多い理由をみていきます。
女性に方向音痴が多い理由
女性に方向音痴が多いと考えられる理由は2つあるようです。
- 脳の性差
- 環境要因
男女の脳には違いがある
女性の脳と男性の脳は、形や機能が異なるとされています。
方向音痴に関わる部分は、前頭葉が関係しているようです。
男性の脳には、空間認知に重要な役割を果たす「前頭葉」が、女性よりも発達しているという研究があります。
前頭葉は思考や意思決定の中心であり、状況判断の大事な部分を担っています。
また、男性は女性よりも「右脳」が優位に働く傾向があり、右脳は空間認知や方向感覚に関与していると考えられています。
環境の要因も考えられる
脳の性差以外にも、環境要因が方向音痴に関係していることが分かっています。
男性は女性よりも、幼少期から外遊びや探検などの経験を積む機会が多いため、方向感覚が養われやすいと考えられています。
また、仕事や趣味で移動する機会が多いため、方向感覚を鍛える機会が多いとも考えられます。
そして現代の社会では、車の運転で地図を読むことが少なくなってきています。
これは、カーナビやスマートフォンの普及により、以前よりも便利になったことが原因と考えられます。
方向音痴は改善できる!
女性に方向音痴が多い理由について、脳の性差と環境要因の2つの観点から解説してきました。
女性の方が空間認識や方向感覚に苦手意識を持ちやすく、環境要因も影響していることが分かりました。
しかし、方向音痴であっても工夫することで、改善することができます。
- 周囲の特徴をよく観察する
- ゲームをする
一例ですが、ゲームなどで頭のトレーニングも効果的ですよ~。